知る人ぞ知るSFコミック界の巨匠、星野之宣が70年代に描いた空想科学サスペンス「ブルーシティ」。

高校時代の科学の授業で先生に紹介され、その作風に衝撃を受けて記憶しています。

十年以上を経て古本屋で再開し、あらためてすごい作品だと思いました。

人類は海洋開発に向けて建設した水中都市「ブルーシティ」。しかし、地球に巨大隕石が衝突し、付着していた病原菌によって人類のほとんどが死滅する運命に。ブルーシティーに残された人々は人類自決計画の元、水爆でオゾン層を破壊して、紫外線を地上に取り入れ病原菌を抹殺し、その後の生きる道を模索するが、一連の危機がある陰謀に基づくものだということが発覚する…。

高度成長期にすでに行き過ぎたテクノロジーのもたらす弊害を、危機を交えて描くこの作品は、ストーリーもさることながら現在でも読み応えのある作品です。